僕は本業で管理職の立場で仕事をしています。転職歴はなく、大学卒業から入社し22年目を迎えています。
入社後、製造現場で鍛えられて20年ずっと同じ部署で働いてきましたが、21年目に転機を迎えます。
会社の意向により管理職同士の交代異動として僕に白羽の矢が立ちました。これまで製造一筋でやってきた僕が、他部署へ管理職として異動することになったのです。
環境を変える勇気
僕はこの異動内示を受けたとき、比較的前向きに捉えていました。環境を変えることにもともと魅力は持っていましたから。
敢えて自ら環境を変えることはしてこなかったですが、せっかくの機会だから新しい環境を楽しもう。きっと学ぶことも多くあるのだろう。そう思って快諾しました。
その方が上司も背中を押しやすいだろうとも思いましたし。
僕は腹黒い性格なのです。
異動先で感じた違い
異動先では、まったく違う職種になりました。間接部門だったので直接生産に関わりませんが、全部署と関わる仕事が多くなりました。
製造現場では工場長としての役割が多く、内向きな管理が多かったんです。だから外へ出向くというよりは、安全第一、自工場を守る、管理するという業務に心血を注いでいました。
ですから、いろんな部署の人と話す機会が増えて別の仕事の面白さを知りました。
新しい交流で生まれる視点や社内の繋がりが増えて、コミュニケーションの大切さを目の当たりにしました。
他にも、メンバーの仕事への意識の違いなど様々な違いを感じることはありましたが、最も学びになったことを次にお話します。
見放すと見守るは紙一重
最も面白いと感じたのは、やはり部署特有のカラーがあるということです。
前部署・・・トップダウン、管理型だが、面倒見がいい
現部署・・・メンバーの主体性を重んじるが、放任している感がある
あなたが働く会社、あなたの所属部署はいかがでしょうか?僕は現部署の考え方がすごく合っているので、今は仕事がしやすいと思っています。(僕は腹黒いので、上司にもこの旨伝えています。)
ただ最初は戸惑いました。前部署はこまめな報告、足並みをそろえた業務展開が求められていて、細かい仕事が求められました。
現部署では、どこまで報告すればいいのか分からなかったし、仕事を進める上でのヒントも少なかった。
この時、放任されるのもなかなか難しいなと感じたんですね。前部署では、管理型だけれど面倒見が良かったので相談しやすい環境ではありましたから。
一方で僕の思想はメンバーの主体性を重んじていたので、職場メンバーに対する前部署での仕事の仕方は、放任主義だったと思います。
自分たちで考えて物事を進めて欲しい、失敗してもいいから挑戦して欲しい、だから見守るんだと。この考えは今も変わっていません。
でも、当時の職場メンバーからすると『見守るのではなく見放されている』と感じていたかもしれません。
現に今の部署では『上司は僕を見放している』と感じている人が多いように感じています。
現部署の上司たちは「見守っている」つもりなんだと思いますが、メンバーは「見放されている」と思っている。
もちろん上司たちも主体性を育てようと信念を持って、そうしているのだと思います。このお互いの気持ちに乖離があることは気づいていないのです。
現部署のメンバーは、もっと上司からアドバイスが欲しい、的確な指示を出して欲しいと思っている一方、
上司たちは自分たちで考えて仕事をするから成長する。だから見守るんだと。口を出さないんだと。
見放すと見守るの境界線は、管理側が決めるのではなく、管理される側が決めることなのだと思います。
僕が気づいて変えたこと
自分の仕事のスタイルは『任せているつもりでも放っておいたんじゃないか』と思いました。
もちろん放っておいても成長する人もいるし、そういう人にとっては助言は必要なかったりする。
でも全員がそういう人間ではなくて、助言を必要としたり、寄り添って欲しい人もいる。だから、接する相手がどんなフェーズにいるのかを考えるようになりました。
受動的に仕事をする人には、寄り添って自主的に動けるようにサポートしなければならない。
自主的に動く人には、そこにある大きな壁をひとつ超えて主体的に行動できる人になってほしい。
自分で考えて行動できる主体的な人は放っておいても大丈夫だけれど、そっとブレーキを掛ける必要があったり。
僕のイメージする成長の過程は以下のフローにまとめました。
21年目の異動で得られたこと
僕は21年目の異動によって、自分のスタイルを見直すきっかけを得られました。もちろん、20年目までも信念を持って取り組んできたことに変わりはありません。
ただいろんな景色を見て、外から前部署を見て、気づいたことは多くあったと思っています。
長倉さんも『環境を変えろ』と話をされますが、本当にその通りだと感じています。
ただ日常生活や子供がいると、そう簡単に環境を変えることは難しいのも事実。
だからまずは『変化を受け入れる』という心構えを持って、可能な範囲の変化に挑戦するのはいいものだと思います。
一度異動を経験すると、他部署に異動することにまったく抵抗はなくなりました。この得られたメンタリティーも大きいですよね。
子育ても近しいのでは?
子育てもメンバーの育成に近いんじゃないかと思います。小さい時は、手取り足取り寄り添って成長を見守らなきゃならない。
でも、小学生、中学生、高校生と成長する中で、自分で自主的に動けるようにもなります。
お風呂を例にとっても最初は一緒に入って、頭と身体を洗っていた。
そのうち頭だけは自分で洗えるようになる。成長とともに頭の次は身体を洗うことが先回りできるようになる。
ゆくゆくはひとりで風呂に入り、自分で完結できるようになる。
親が教えた洗い方が不十分じゃないかと自分で洗顔を買って顔を洗うようになる。このように、受動的→自主的→主体的に成長していく。
応じて親のやることは変わっていく。手取り足取りから、見守っていくだけでよくなっていく。
でも、その洗顔はあなたの肌には合わないかもよ?とそっとアドバイスしたり、決して見放すわけではないんですよね。
将来親がいなくなっても、独り立ちして生きていってほしい。これが願いです。
成長とともに『見放された』と思われないように『見守っていく』ことが大切なんじゃないかと思います。
思い起こしてみると、僕は見守っているつもりでも子供からは見放されていると距離を感じたことがあったと思います。
成長と共に子供との距離感は難しくなりますが、見放されたと思われないように心がけたいですね。
さいごに
あなたも場面は違えど、接する人の成長を願っていると思います。見守っているつもりが、相手からは見放されていると思われていないでしょうか?
また一方で、距離が近すぎて見守って欲しいと思われているかも知れません。今、思い浮かんだその人との距離感を一度振り返ってみてはいかがでしょうか?
僕の異動で得られた経験が、あなたのお役に立てたらなにより嬉しいです。




主体性、自主性を持つことはとても大事だと思います
部下や子供が
「これをやってみたい」
と、言ったときの対応が大事だと思います
人間関係なので、テキセツな距離感は必要ですよね!!
相手の立場になって考えるの大切さがわかりました^_^